先日、学生生活でよく通ったラーメン店がひっそりと店をたたんだ。
小さなお店だったが味は良く、安価のラーメンだけ頼む学生相手にも毎回「ありがとうございました~」と厨房の奥からも威勢の良い声が聞こえるような店だった。代替わりしたとは聞いていたのだが。
今年は4年ぶりと銘打った夏祭りを各所で見かけた。地域の町おこしや景気づけの期待も膨らむ。新型ウイルスが5類に移行し社会の雰囲気が変わりつつあるが、その一方で猶予されていた融資の返済が重荷になると聞く。県内の2023年上半期での企業倒産は43件。経営者に加えて従業員やそのご家族の心中は如何ばかりであろう。
建設業界は多くの個人事業主、いわゆる一人親方で支えられている側面がある。どうにかなっても倒産ですら無く、いわゆる廃業である。そんな業界にポツンと浮かぶ小さな庭屋には43の数字が花火より大きく映る。
目の前の事しか見ていなかった10代にも響いた、あの威勢の良い掛け声を胸に今日の庭、そして明日の庭へと努めたい。