新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第198庭 玄関前タイルアプローチ タイル/コンクリート/人工芝①

夏と言えば海水浴・花火・すいか等が思いつく、もちろん高校野球も忘れられない。
先日、とある紙面で夏の甲子園の主役、球児たちの髪型が取り上げられていた。元野球部にとって見逃せない内容だ。

高校野球連盟が発表した調査結果に部員の頭髪は「丸刈り」と回答したのは26.4%。因みに前回調査した2018は76.8%で大幅に減少していた。
ある監督は新型コロナ禍で大幅に制限された中での部活動、自らの考えや判断で責任を持って取り組む姿勢、「主体性」を重んじる形で強制をやめたとあった。主体性の基、成長した姿という前置きを付けてになるが個人的には若くハリのある髪をなびかせながら走る球児を見て見たい。しかし、いつの世も従来からの変化には賛否が付きまとう。メジャーリーグで活躍する日本人選手に高校野球・丸刈りの是非を問いたくなった。

競技人口の減少やコロナ禍の中、三年間白球を追いかける事を選んだ球児達。当店すぐ近くの鳥屋野球場からは熱闘の高校野球を応援し称える声援が今年も聞こえる。
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工事前
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草刈り
今日の現場はタイルアプローチ。
最終的には玄関前の庭にタイル・コンクリート・人工芝で仕上げる。

画像は工事前、初手は草刈りから。
大昔で言えば残土処分に草が混じっていても普通に引き取ってくれたものだが、昨今では家庭ごみ同様仕訳が必須の為、事前の草刈り。程度によっては除草剤がおススメとなる。
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重機での掘削。

タイル・コンクリート・人工芝、それぞれの仕上げ高さに合わせ掘削。
まずは重機で一定まで掘削。その後、各場所の高さ迄掘り下げ。
予定では人工芝を一番低く設定し、そこから2~3cm上げてコンクリート・タイルの仕上げ高さ、水勾配を踏まえている。
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水糸
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深さ確認
仕上げ予定高さに糸を張り、メジャーでそこからの深さを確認し調整。

タイルの場合、上から本体厚み・下地モルタル・コンクリート・砕石分の掘削となる。
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砕石転圧
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コンクリート打設
掘削後、砕石を投入。
転圧をかけて下方向への負荷分散、つまり下がりにくい様に締固めを行う。

多少の誤差はあるが転圧を行うと同時に砕石も1cm程度下がるので考慮したい。例えばコンクリートを10cm厚みで行う場合、砕石を仕上がり高さ9cm下がりで均しておくと転圧後、予定高さになっている。
その後、木枠・ワイヤーメッシュの準備を行いタイルの下地となるコンクリート打設。
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下地モルタル
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貼り付けモルタル
コンクリートに下地モルタルを被せ平滑に均し調整。タイルの平滑な仕上げりに直結する工程となる為、精度良く行いたい。
コンクリートは砂利・モルタル・水の混合物なので硬化時、水の気化に伴い体積が減少する。しかし、水の吸収が少ない砂利に体積の変化はほぼ無い。そこで体積が減少する部分としない部分が発生し細かな凹凸が生まれる仕組み。
その細かな凹凸を平滑にする為の下地モルタルとなる。現場ではタイル下地と言った方が馴染みがあるやもしれない。

貼り付けモルタルを配り、いよいよタイルの貼り付け。
貼り付けモルタルはご存じの通りタイルと下地の接着材だ。櫛ゴテを使って均一に配り置きする事で平滑にタイルの貼り付けが行える。
因みに櫛ゴテの凹凸は5mmが一般的だが300角より大きいタイルの場合は接着材不足のリスクが高まるので大きい櫛ゴテの使用、もしくはタイル・下地双方にモルタルを使用する改良圧着貼りをお奨めしたい。


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貼り付けモルタルにタイルを被せ、バイブレーターで微振動をかけつつ密着。
タイルの貼り付け工法はいくつかあるが専用の電動工具で電動衝撃(100~120/s)を与えながらモルタルに押し込む様に貼り付けるヴィブラート工法(密着工法)がある。ビルの外装タイル貼り等で行われた工法で施工ムラが少なく電動工具による安定した接着強度を発揮できるのが特徴。
つまり職人による能力誤差が少ない。悲しいかな技より機械、ハンマーでトントン叩くよりも専用工具の準備が出来るかが重要となっている。
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目地入れ
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拭き取り
目地入れを行い、速やかに拭き取り。

ヴィブラート工法には副産物の様なメリットが一つある。それは電動衝撃による微振動がモルタルに液状化を起こし水が分離しやすくなる。脱水されたモルタルが早く反応を起こすので硬化が進み、次工程となる目入れ迄の工期短縮となる。

目地入れにはゴムゴテを使いタイル表面に擦りつける様にねじ入れる。貼り付けモルタルがしっかり硬化していないとタイルが動き仕上がりにズレが生じるので注意したい。
タイルは焼き物の為、保温しやすいので気温の高い時期は硬化が早い。硬くなると目地材の拭き取りには時間がかかり、その後の目地材が更なる硬化状態に進みスポンジがすり切れる様な後手後手の状態になるケースもある。
もちろん仕上げりにも関係するので広い場合等は区切る等の対処を行い迅速な拭き取り、スポンジに優しい職人・段取り上手を目指したい。
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これにて完成。

次回は今回行った掘削や砕石で下地をつくったその他のコンクリート工事等を紹介。

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