新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第161庭 床・壁ビス穴無し 子供部屋間仕切り壁

先日、妙高山の登山番組を見かけた。
昨年にわかに始めた登山、妙高は秋に登った山だった。画面越しではあるが半年ぶりに見た頂上からの景色に心がはずんだ。
今年は過密を避ける為、主だった山小屋で休業を決定している所も少なくないらしい。
アルバムをめくり、妙高山頂から見えた北アルプスの山々や小さいながらも凛々しい富士山の姿を見返す。今も遥か上ではひんやりとした空気の中、この景色が拡がっているのだと夢想も拡がった。
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~今回の現場は屋内~
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子供部屋にドアが二つ用意されている。家を作るときに後々部屋を分けれるように準備されている。今回はそんな子供部屋を区切る間仕切り壁。

今回の間仕切り壁の特徴は天井・壁・床へのクギ・ビス穴を開けない施工。後々、変えたい、戻したい場合に都合が良い。
以前、当店でパーテーションを製作した時にも使用した柱のジャッキアップ工法となる。
興味がある方はこちらから➡www.rurban-t.com/event/

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まず土台となる柱の固定になるが天井と床への突っ張り工法。ボルトナットを使ったジャッキアップの仕組みで行う。
ここが扇の要となるので詳細説明を行う。

ジャッキアップ工法と言うと何やら構えてしまうが、からくりは単純明快。
柱の先にボルトを埋め込んだ木片(受け子)を用意しそれをナットで回転、伸縮させ天井と床で突っ張る事でクギ・ビス穴無しでの固定を行う。
仮に床と天井の高低差が2.5mだったとしたら2.5m以上の柱を用意して15cm程度切断し2.4mの柱と10cmジャッキアップできる木片を用意する事になる。


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切断した柱の木片で受け子の加工を行う。
木片の中心にボルトを埋め込むために、ズレ防止の下穴加工を行う。
すべての受け子に下穴を開けたら2種類のドリルを使ってボルト穴加工となる。
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ボルト頭の大きさより少し小さいサイズでのドリルで、やはりボルト頭が入る程度の深さまで穴を開ける。
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次にボルトのネジ部分が入る程度のドリル径で穴を穿ち穴を開通。
ボルトを差し込みハンマーでを打ち込む。
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ボルト頭をめり込ませた裏側にワッシャー&ナット。これを締めてボルトと受け子を固定。小さめに開けた穴にハンマーでボルト頭がめり込むように打ち込みナットを締めた時のボルトの空回り防止を行っている。
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柱にもボルトのネジ径と同等の穴を開け受け子を設置。
受け子のボルト部分には上から一つ目のワッシャー&ナット、これでボルトと木片を固定している。
その下に二つ目のワッシャー&ナット+バネ座金。二つ目がジャッキアップを担う部分でナットを回すことで伸縮させる。バネ座金は文字通りバネとなり多少の動きを吸収させる役目となる。
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天井・床の接触部分にクッション材を設置。
ナットをスパナで回し受け子をジャッキアップし柱の仮固定を行う。本締めはすべての造作後に行う。
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横板の加工。
間仕切り壁は3か所の柱に横板を打ち付けを行う。横板はデザインを考慮して厚みを変えた物を準備。柱と柱の間隔に合わせた寸法にすべての横板を切断。
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横板ビス打ち時の落下防止の為、上からではなく下から順にビス打ちを行う。もちろん天井との間隔を考慮して柱上部から寸法どりを行った後に始めないといけない。
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すべての横板をビス打ち後、柱のジャッキアップ部のナットを本締め。壁の固定になるので転倒しないようにしっかりナット締めを行うが天井を抜かない程度に調節する事をお忘れなく。
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これにて完成。

横板の厚みを変えたデザインもそうだが壁の左右で手前と向うで板打ちを行い壁自体の凹凸を作り右側の凹んだ部分を収納スペースとした。色味のある棚等を設置すると見栄えも増した。
越後職人が手がけた
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【越後職人宅の庭づくりをスライドショーで紹介】