新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第158庭 パーテーション1 準備編

帰宅後、上着を脱がないまま窓を開け部屋の換気を行う。息苦しかったマスクを外し、少し冷たい空気を吸い込み深呼吸する。冷たいと言っても冬のそれとは違い幾分柔らかく、やはり春なのだと感じる。去年の春先はまだ令和になる前で平成最後という言葉が印象的だった気がする。メジャーリーガー、イチロー選手の引退もあった。
昨今のニュースでは「有事」という言葉が目に付く。今までの平穏無事のありがたみを感じる。願わくば来年はマスクを通さず春の空気を気持ちよく吸っていたい。
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仕切りを兼ねたマガジンラック
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横板貼り(樹脂製)
いつもは庭の造作を行っているが今回は屋内での番外編。
現場は当店展示場、打合せスペース脇にパンフレットやマガジンラックがあるがそこにパーテーション(間仕切り壁)をつくる。
依頼主様(上司)からは諸々お任せすると言われた。言われ慣れていない注文に多少戸惑いはあったが、ご要望にお応えするのがご奉公。「徹底的にやってよい」と解釈させてもらった。もちろん費用は気にしない、まるで江戸っ子になった気分だ。

勘違いに浮かれていたのも最初だけでパーテーションの固定方法にこだわり、進めなくなった。床や天井にネジやビスで穴を空けるのを避けたかった。ビス打ちは強度の面でも容易に固定できメリットが多い。しかし、展示場たるもの一定の期間でモデルチェンジは必要であろう、やはり自由度の高い状態の方が望ましい。後々を踏まえた固定方法が必要だったが考えが及ばず一旦、棚上げにした。
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無垢材
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小口カット
仕上がりのイメージは庭の目隠しでよく行う横板貼りをベースにする。
まずは横板の準備から。外部では使うことの少ない木材だが今回は屋内なので天然木でつくる事にした。天然木の特徴として加工のしやすさがある。そこで綺麗に切り揃えられた小口を不規則に斜め斬りする事で年輪を目立たせる。
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斜め加工した小口にグラインダーで研磨。木の味がより出るように滑らかな曲線、古材のイメージで行った。やりすぎによる摩擦熱で褐色に変化するが多少の想定はあったので、ここはご愛嬌。
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塗装は蜜蝋が主成分のオイル塗料。蜜蝋は匂いが無い天然素材なので室内には適役。塗布後、布で磨く事により照りと色の濃淡がより味わえる。先ほど褐色になった小口は深い飴色の面白い色合いに。
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ドリル大、小
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ボルト穴加工、ドリル小
迷っていた天井・床材に穴空けなしでのパーテーションの固定は市販品で柱の長さ調節アジャスターを参考にボルト・ナットを使った突っ張り固定式を行う事にした。やり方はシンプルで床~天井間より少し短めの柱を立てボルトナットを使って如意棒のように長さを伸ばし床と天井を突っ張りあって固定する。
柱にはボルトを差し込める穴をドリルを使って加工。径はボルトより少し太めのもので行う。
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受け木
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ボルト穴加工、ドリル小
受け木の中心に下穴を開けた後、ボルト頭と同径のドリルで穴加工を行う。深さは1~2cm程度。

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手前が太く奥が細いドリル穴
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ボルト装着
細いドリルで穴貫通後、ボルト頭と同径のドリル大でボルト頭の身長分、今回は1cm程度の穴加工を行う。
左の画像、穴内部をよく見ていただくと穴手前、径が太く、奥は細く貫通されている。
そこにボルトを差し込みハンマーで叩きこんだのが右画像。
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ナット一つ目
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ナット二つ目
左画像、受け木とボルトを固定する為、スパナを使ってナット締めを行う。
次に右画像ナット、バネ座金、平座金を適度な位置に回し入れ仮固定。
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先ほど柱に空けておいた穴に受け木から出ているボルトを差し込み突っ張り柱完成。
柱の建て込み時にボルトを回転させることで受け木と柱の間隔が伸縮、床と天井を突っ張ることでビス無しで柱固定となる。
これにて準備完了。

次回の後編では柱の建て込みからパーテーションの仕上げまで行う。

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