新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第215庭 コンクリートテラス

年賀状の準備で来年の干支を確認した。
2025年は巳年、今年が辰年だった事を思いだす。
今に始まった事でも無いのだが以前より物忘れが多くなった。歳を重ねていくのだから自然な事ともいえるのだが。
己の変化に戸惑いつつも、よく考えれば周りにも変わった事がある。妻は以前より聞き返しが増え、お国言葉の頻度も多くなった。こちらは「忘れた」、あちらは「なにね」と言った具合だ。
失ったものは惜しい。だが、目線を変えたい。
米国スタンフォード大学の長寿研究では単身者より既婚者の寿命が長い傾向にあったらしい。特に男性は。
武者小路実篤氏の言葉に「仲良きことは美しき哉」とある
来年からは身近な存在を一層大切にしたい。干支に因んで長く長く。
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①工事前
今回の現場はテラス。
土台をコンクリートでつくり、最終的にウッドデッキでテラスを仕上げる。
今回のメインは奥部にある玄関脇。画像手前から中心部にかけての庭づくりは別の話。
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②砕石
初手は下地砕石で路盤。
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③転圧
砕石は字の通り砕けた石、言わずもがな人工石だ。砕かれた石は多角形となる為、それぞれ石同士が絡みやすく支えあう事が出来る。そこに転圧を加え隙間を無くし締め固める事で負荷を分散でき、地盤強化・安定化となる。砕石と転圧はセットで必ず行いたい。


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④沓脱(くつぬぎ)部、ブロック組積

ブロック内部にL字加工したL鉄筋を埋め込み、上段下段の踏面コンクリートに埋め込み一体化するよう細工。具体的には後の工程で登場するワイヤーメッシュ(コンクリートの骨組み)に結束させる。
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⑤型枠

コンクリートを流し込むための型枠準備。
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⑥杭養生
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⑦ビス固定
コンクリートの流動圧に型枠が押されてしまうとテラスの仕上がりが変わってしまう。
コンクリート一発仕上げの腕の見せ所、まずは正確な型枠となる。

⑥杭を地盤に打ち込み。
1.8mの型枠に対し動きやすい端部と中央部に打ち込んでいる。
⑦杭と型枠をビス固定。
型枠の垂直やズレを確認後、インパクトドライバーでビス固定。
昔は釘とハンマーで杭と型枠を固定していた。強度を上げる為、杭には太い釘を打つのだが入りづらい。技も知識も未熟、悲しいかな強く打てば打つほど型枠がズレた経験がある。
失敗の経験は時が経ってもほろ苦い。
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⑧鉄筋折り曲げ
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⑨結束
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⑩スペーサー
骨組みとなる鉄筋の準備
⑧前半④で行った沓脱部のL鉄筋を折り曲げ、ジグザク状の通称かみなり鉄筋にする。
⑨ワイヤーメッシュ同士を1目(約15cm)重ね結束する。
結束は重ねたワイヤーメッシュがコンクリート流動圧で動き、重ね長さが短くなり強度低下とならない様にする為のものとなる。つまり結束は不動にしているだけで連結では無い、現場でも誤解している方も多いので注意したい。
ここで言う強度は建築基準法、第62条の4第6項で触れている重ね長さに依存している。
⑩スペーサーをワイヤーメッシュ下部に設けてかぶり厚さを確保する。
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⑪コンクリートポンプ打ち
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⑫コンクリート打設
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⑬刷毛引き仕上げ
事前の準備を済ませ、いよいよコンクリート打設。
⑪コンクリートミキサー車からポンプ車を通してコンクリートを圧送、流し込みを行う。
⑫打設、均しを行う。型枠付近のコンクリートはバイブレーター(振動機)を使い気泡を閉塞。因みに振動は5~15秒で良いとされ、それ以上はコンクリートの分離(強度低下)が進むので良しとされていないので注意したい。
⑬水引き後、手押さえし刷毛引きで仕上げ。
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⑭ウッドデッキ
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⑮完成
⑭コンクリート養生後、ウッドデッキ。
これにて完成。
季節を踏まえ、後日植栽工事を行う。
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