新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第212庭 枕木花壇 リフォーム①

白いウサギの婦警さんが大きなTVモニターの中で敬礼していた。
自動車免許更新で見た映像講習だ。息子さんをトラックとの交通事故で亡くした愛知県の方が事故の状況を淡々と説明していた。仕事柄トラックに乗る機会が多いので、他人事とは思えず戦々恐々。

新潟県は車普及率が全国的に高く、保有率は世帯当たり1.513台(2023年)で10位だそうだ。身近な移動手段として利用率が高いと言えるが、その分「事故」というリスクも身近な気がする。
大が小を、ウサギがカメを軽んじるのは昔話の定番だ。トラックが大とならないように務めなければならない。
愛知県の方が話した印象的な言葉が胸に残る。「安全運転はテクニックで無く心だと思います」


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①工事前
H鋼&ガラス表札1
②当時の画像(2017)
今回は庭のリフォーム、昨今はリノベーションとガーデンでリガーデンだそうだ。
①現場は門柱やアプローチ、駐車場が揃った前庭。今回、クローズアップするのは枕木で囲った花壇廻り。
②以前、当店で手掛けさせてもらった当時の画像。実は前に庭を任せて頂き、今回再び話を頂いた。
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③石張り解体
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④下地コンクリート解体
全体の内容は花壇部分を縮小し車庫部の増設。

③初手は花壇手前にある石張りの解体。石は硬度が高いので目地を狙って電動ピックで力を加える。
④石張りの下地コンクリートはメッシュの筋金入り。自ら手掛けたコンクリートなので弱い継手部分も勝手知ったるといきたい所だが、小さいながらも仕事がしっかり入っているので端部からコツコツ破砕。
取り出したメッシュはしっかりとコンクリートが絡みこんでいる。
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⑤土撤去
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⑥かすがい撤去
⑤花壇外側にあたる枕木は土こぼれ防止として後回しとした。先に花壇内の土を撤去。
⑥枕木の連結にコの字型の接合金物、かすがいを打ち込んでいる。順を追って引き抜いていくが隠し釘等の箇所も憶えていたのでここは勝手知ったるでテンポよく進む。
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⑦枕木撤去
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⑧墨だし
⑦下部にあるベースコンクリートから枕木を引き剝がす。硬化前のコンクリートに釘を打ち込んだ枕木を定着させているので釘がコンクリートに纏わり接合力を高めていた。
⑧残す部分の花壇に取り外した枕木を再び設置する。接合箇所を密着させる為、糸を使って余分箇所の墨だし。
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⑨切り欠き
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⑩切り口
⑨墨だし後、余分の切り欠き。
⑩枕木は元々鉄道のレール下に敷き並べられた部材で、鉄道荷重を支え分散させる役割があったためハードウッド、材質の硬い広葉樹が広く使われている。
密度が高いという事だろう見た目以上の重みで切断するのも一苦労、切り口も画像の通り摩擦で黒ずむほどだ。機械を使って切断すると木材にも関わらず煙が出るのでハードウッドだと一目でわかる。
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⑪釘
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⑫枕木下部に打ち込む
⑪⑫前回の枕木設置⑦にあった様に釘を枕木下部に打ち込み。
因みに使われていた枕木を再利用、ハードウッドのお得ポイントだ。
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⑬枕木設置
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⑭鎹(かすがい)
⑬設置場所にコンクリートを打設し、先ほど下部に釘を打ち込んだ状態でコンクリートに絡ませる。
⑭位置・水平等の微調整を行い鎹で固定。
繰り返しになるが枕木は材質は固いので鎹を打ち込む際、何度も打ち込む必要がある。その為、ベースコンクリートの硬化が進まない状態で行うと下がりやズレのリスクがあるので注意したい。下穴を開けてから打つ等のやり方もあると思うが硬化が進んだ安定した状態になってからおこないたい工程となっている。
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⑮枕木花壇
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⑯次回、石張り
これにて枕木花壇完成。
次回も引き続きこちらの庭、車庫部の主戦場となる花壇手前の石張りを行う。

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