新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第208庭 お洒落な物置カンナ

現場から「疲れた,疲れた」と言いながら荷下ろしに戻った。「疲れたなんていつも言ってると愚痴っぽくて嫌われるよ、自重しなさい」と妻に言われた小言を思い出す。

荷物を運びながら見あげると資材置き場の一角に忙しなく2匹のツバメが出入りしていた、尾の長さが違うのでツガイかもしれない。巣づくりの資材を運んでいる感じでは無さそうだ。新居の内覧中だったのだろうか疲れた様子も無く機敏な急旋回をしている。
ネットによるとツバメは天敵から巣を守る為、人間がいる場所でも営巣するらしい。幸せを運ぶと言われるツバメの来訪は嬉しいが、この周辺はカラスも多いので恐らく違う場所を選ぶだろう。残念だが仕方がない。
カラスが悪者の様になってしまったがカラスもツバメも自然の中で懸命に生きている。加齢と共に「疲れた」の言葉が以前より身近になってしまったが自然の中で老いも若きも関係ない。もちろん任せて頂いた現場でも。
我がツガイ殿の小言が痛い。
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①工事前
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②掘削
今回の現場はカンナ物置の設置。
オシャレ物置と言われるカンナだが見た目だけでなく構造・内容にもこだわりたい。
突風や地震による転倒防止の為コンクリート基礎を設け、デザイン感の強いカンナ物置に合わせてレンガを並べ強度のある土台をつくる。
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③木枠
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④ワイヤーメッシュ
③掘削後、物置設置位置に木枠設置。
④基礎コンクリートの準備として骨組みとなるワイヤーメッシュを準備。要所を結束する事で鉄筋同士のラップ長(重ね長さ)が保たれ強度を損ねないようにしている。
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⑤コンクリート打設
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⑥レンガ組積
⑤矢印、コンクリートスぺーサー。
通称コマをワイヤーメッシュの下にあてがいコンクリートを打設。ワイヤーメッシュは金属なので錆防止の為コンクリートに覆われている必要がある。コマで中空に浮かせ、かぶり厚さを確保する事で長期間の強度維持につながる。
⑥物置設置位置にレンガを並べ土台とする。
レンガの水平に誤差があると物置の垂直や寸法に影響しドアの開閉や躯体のゆがみに影響する。レンガ個々の確認はもちろんだが全体の水平だけでなく対角寸法の確認も行いたい。
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⑨目地
⑨物置の底板となるコンクリートには水が溜まらない様に水勾配(僅かな傾き)を設け流れるようにしている。
強度の為、セメント目地にしているが水をせき止めないように下げ目に仕上げてている。

これにて基礎の仕込みは以上。
硬化後、本体設置 ⇓⇓
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⑩【排水実験】穴の開いたバケツから水を流す
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⑪排水
⑩分かり易い様にチョロチョロと流水。
⑪思いのほか時間がかかったのでバケツを傾け放水。
溢れる事なく水下(右手側)の目地から排水を確認。
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⑫底枠、水平確認
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⑬側板
⑫⑬物置の躯体組み立て。
一つ一つ組み合わせにズレがないか等の注意点はあるが通常モードで組み立てられる。
但し、風がある場合は躯体の側板が煽られ危険な工程となるので施工を見送ることも想定したい。
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装飾設置
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内部、棚設置
⑭⑮装飾部の設置は躯体部と違い色々な種類のビスやねじを使いながら組み上げる。中でも扉部分は重さもあり設置位置の微調整もあるので難易度は高め。
基礎レンガの水平に誤差があると躯体が傾き、扉位置がずれ易いようだ。
とは言え水平、垂直でもズレる時はズレるのだが。
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これにて完成。
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