新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第206庭 植栽・アプローチ仕上げ Re②

春と言えば?
出会いと別れの季節などとも言われ新年度に向けた入学や就職、転居の多い時期だ。
海外では九月頃から新学期が始まる所が多いらしく関西のとある大学も数年後、秋入学の実施を計画しているとニュースで見かけた。桜と共に記念撮影し卒業・入学と刷り込まれた昭和世代にはギャップを感じてしまう。まあ、春でなければダメなんだという確たる理由もないのだが。

大昔、当方が学生を卒業と同時に地元を離れる際は成長したい気持ちは十分あったのだが、それよりも己の体裁が優先だった気がする。新潟の田舎者と侮られてはいけない気がして流行り物に興味を示したりしていた。我ながら愉快なもので分かりやすいお上りさんとなり内面をどう磨くかよりも外見ばかりを気にしていた
今さらながら失敗と反省だらけだが、この歳になればそれも眩しく感じる青い春だった。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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前回、既存アプローチの一部を解体・撤去しアルミ工事や新たにコンクリート舗装を行った。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

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コンクリートの養生後、植栽を行う。
初手は植木搬入。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

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⇑庭石の搬入。

⇗小さめの石はモッコでまとめて吊り下し。
大きい石に添わせたり隙間埋めに用いたり用途は広く、使い勝手が良い。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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⇑矢印先の砂利止め材、こちらもちょっとした間仕切りに低コストで使え、汎用性が高いが人工的になりがちな面も。そこで手ごろな石を被せる様に配置する事で自然な趣に置き換えられる。
石というと形に合わせて組み上げる選択もあるが、荒々しく置いた自然な石積みならば、ご自宅でも手軽に試せる。固めていないので何度もリユース出来るのもポイントだ。

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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⇑入口通路右側、メインの庭石。
⇗まずは仮置きしイメージ作り。
庭石は硬いという理由もあるが自然な美しさが日本では尊重されるので加工は行わず、そのまま用いる。しかし、シンプルゆえに据え付ける際は自然美の妙に頭を悩ませる。配置の向きや傾き、埋める加減で試行錯誤。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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イメージに沿った配置用の床掘りを行い石の設置。
石と併せてソテツの植栽。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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入口通路、左側。
背丈のあるアオダモ、すっきりした樹形を少し傾けて配置した。
長い歴史のあるフランス式庭園は左右対称(シンメトリー)だが自然美を日常に取り入れた日本式庭園は左右非対称。庭木の多い景観は縦線のラインが多めになりがちだが、山岳の多い日本の自然は斜線もあり起伏に富んでいる。
因みにイングリッシュガーデン・英国式庭園も自然な景観を取り入れた様式。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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通路のアプローチに掛かるイメージで傾けたのは良いが、ご存じの通り新潟は風が強いので心配が残る。
倒木はもちろんだが枝がなびく事で根が傷むケースだ。風によって枝がなびくのは当たり前だが植えたばかりの樹木は根が張っていないため根鉢も動きやすい。その際、伸び始めた細根が切断され成長を阻害するので根付くまで注意したい。
そういった場合、植木を固定する支柱が必要になるのだが一般的には杭を打ち込み幹や枝を縛る。しかし、それでは自然な趣にこだわった結果、杭が目立ってしまい人工的な形で仕上げてしまう事になる。

そこで今回は、根鉢を土中で固定する地下支柱を用いる。
杭から直接根鉢を縛り、最終的に杭も切断する。土中内で杭・縛り・固定ができ完結するので地上は自然なままの景観となるのがメリットだ。
都市緑化と言うと分かりやすいかもしれない。オフィスビル等が立ち並ぶ中に植栽するケースに地下支柱が用いられる事が多いようだ。
緑とエクステリアの調和のとれた庭

緑とエクステリアの調和のとれた庭

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その他の植栽を済ませ、前回コンクリート前に準備・埋設しておいた電線にLEDライトを接続。
緑とエクステリアの調和のとれた庭
Before
緑とエクステリアの調和のとれた庭
After
緑とエクステリアの調和のとれた庭

これにて完成。

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