新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第202庭 土留め・階段 Re②

休日何してた?
学校や会社でのコミュニケーション、どこにでもある気軽な日常会話だ。
しかし、そんな軽めのキャッチボールが上手く出来ない、受け答えに困るのが無趣味だ。時間や体力等の理由もあるらしいが、飽きっぽく続かないのが当方。
そんな事を自宅で話すと家庭菜園を勧められ、「自分の為だけでなく家族の為にも作って下さい」と言われた。家族の中心でいたいと言う気持ちを見透かされた様で複雑だが、肩ひじ張るような歳でも無し、少し捻れた腰を上げる気になった。
この時期に始められる手軽なものでニンニクを選んだ、収穫は来年の初夏。既に頭の中のイメージは家族の喜ぶ顔しか浮かばないのが我ながら危うい。さながらニンジンを眼前にぶらさげられた何かのようだ。
植え付け後、芽が出ていないかと毎日のように眺めている。
平凡なキャッチボールがしたい。
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前回、既存の庭木掘り取りを行った。
駐車スぺースの拡張を行った後、再び庭に返り咲いてもらう。それまで根巻きを施し、暫しの仮植となっている。
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初手は既存の土留めブロックの解体及び撤去。
土留めは必要箇所だけ撤去し駐車場拡張に触れない部分は残す。壊すのは最小限で効率的なのは良いが、こういった場合良くあるのが新旧の繋ぎ目で土圧による縁切れが生じ、後々隙間が空いてしまう事がある。
その為、既存のブロック撤去時に重要な鉄筋を残し新規に組み込む必要がある。解体と言えば荒々しいイメージだが大型カッターで鉄筋もろ共切断は感心されない。解体はそちらの業者、土留め工事ははこちらといった分業のケースに起こりやすいと言われている
既存の鉄筋を新規土留めに取り込む工程は後半に記述したい。
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庭の土を重機を使って掘削及び搬出。
駐車スペースはコンクリートを打設する。コンクリート・砕石の厚みもあるので道路より掘り下げる掘削になる。
水道メーターが事前に確認できていたので水道管に注意しながらとなった。
平たく言えばスコップ掘りになる。
水道メータは後日の切り下げ。
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土の撤去後、土留め工事となる。
基礎の根固めとして砕石投入及び転圧。
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基礎を設け、ブロック組積。
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新旧の土留めを鉄筋で連結、土圧による縁切れやひび割れが生じない様にする。
国家資格ブロック技能士の学科試験などに用いられる資料によると建築基準法第62条の4内、他の耐力壁に接着する場合には横筋の末端を定着するものとし、溶接する場合を除き、定着される部分の長さを径の25倍以上とする事とある。
つまり今回既存で配筋されていたのは9mm鉄筋(⇑画像、青矢印)なので25倍にあたる22.5cm以上が必要となる。
⇑画像、ブロック解体の工程で保存した既存土留めの鉄筋(青矢印)。
⇗画像、横鉄筋(約60cm)をブロック内に組み込みモルタルで埋めて定着。

既存土留め解体の工程でも触れたが解体業者や作業従事者が上記の内容を認識していない場合、既存の横鉄筋を切断してしまい連結出来ないケースもあるので注意したい。
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ブロック頭頂部の横筋(横鉄筋)を入れる為の加工を行う。
建築基準法第62条の8内で壁頂には横に、壁の端部及び隅各部には縦に、それぞれ径9mm以上の鉄筋を配置する事とある。
つまり直線以外のL時型の様な曲がりのあるブロックを組積する場合、横筋を配置する為に必ず切断加工が必要となる。
⇑画像、墨入れ(マーキング)。
⇗画像、グラインダーによる切断加工。
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ブロック加工後、L字型に折り曲げたD10鉄筋を横に配置、縦筋にかぎ掛けしモルタルで定着。
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ブロックでの階段づくり。
土留めの一部を庭への入り口として階段にしている。一体感のある仕上がりにする為、蹴上(けあげ)部分には同じブロック使用。
⇑画像、踏面(ふみづら)はコンクリート造とするのでワイヤーメッシュを配置しているが、ブロック内部の縦筋にかぎ掛け定着する事で互いに存在応力を伝え、支え合う構造としている。
⇗画像、コンクリート打設。
階段の性質上、雨や雪などによる転倒防止の為、仕上げは刷毛引き。
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これにて完成。

次回、車庫部のコンクリート打設。

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