新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第168庭 Reガーデン 植栽スペースからサイクルポート

雪のやり場に困るほどの降雪だった。
昨季は雪が少なかっただけに一夜明けた白い景色への戸惑いも大きく、改めて雪国だった事を実感する。
スーツ姿にスコップと鞄をたずさえ長靴で通勤する方、立ち往生した車を何人かで押す姿、会社やご自宅を除雪される姿がそこかしこにあった。決して幸先の良い一年のスタートとは言えなかったが、雪国のたくましい姿を目の当たりにし気を引き締めて臨まなければという心持ちになった。
今年の干支は丑だった。
一歩づつしっかり歩みたい。

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今回の現場は玄関脇のリフォーム。
具体的には植栽スペースからサイクルポート兼多目的スペースへのつくり変え。
初手は植木の伐根。
最終的に床面はコンクリートで仕上げる為、植栽は根を残さず、すべて取り除く。一番の大物はこのモミジ。
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クレーンを使う予定にしてはいるが「重機があるなら簡単だ」といって安易に引っこ抜くと言うのはいささか心配が残る。安全と効率を考慮し、吊り上げる迄のいくつかの工程を踏む必要がある。
まずは邪魔な枝落とし。幹は後に利用する為、一先ず残す。
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根の周囲に拡がる根切りを行う。
剣先スコップを使って根の周りを掘り進めつつ細根はそのまま掘り切る。
太めの根は無理せずノコギリに持ち替えて切ったほうがスコップの先も体力も損なわずに済む。
下に伸びる直根はここでは無理に切らない。
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残しておいた幹を利用して横に傾ける。
てこの原理を使う事で幹の先(力点)根回り(支点)根の底盤(作用点)が持ち上がり下の直根が切れる、もしくは損傷するのでむき出しになっている場所に最後、スコップで手早く介錯し完全に絶つ。
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幹落としを行う。
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吊り用のベルトを幹の根元に固く絞り巻く。
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クレーンで吊り上げ。

その後、床面コンクリートの準備。スキ取り、残土出しを行う。
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砕石投入、転圧を行い、コンクリート打設。もちろんワイヤーメッシュの結束もしっかり行う。

最後の仕上げは硬化が進みコンクリート表面が固くなってから(保水率が下がってから)行う。時間を待たず軟らかい状態(保水率が高い状態)で行うと水で薄めたセメントを均すと同様になるので表面の緻密・仕上がりが悪くならない様に見極めてから行う事が重要となる。

昼間が短い季節などは必然的に気温も低くコンクリートの硬化も鈍化する。仕上げを逸る気持ちを抑えていた所に無情にも突然のにわか雨も重なり、硬化は進まず陽が落ちてしまった。
万が一に用意したライト。
夜分までかかり心苦しい、お客様に事情を説明しライトで照らしながら仕上げの均し。
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養生期間を置いてこれにて完成。
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