新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第154庭 庭テラス前編

会社の壁掛け時計のやや下にある日めくりカレンダーの厚みが薄くなっている。令和元年もあとわずかだと実感する。
来月は師走、何か忘れている事はなかったかとスケジュール手帳を手に取った時に12月23日が平日になっている事に気づいた。平成から令和となり毎年楽しく過ごした天皇誕生日の祝日が変わっていた。
我が家では毎年、準備のしやすい休日の23日にクリスマスと合わせて祝うのが恒例だったのだが。

a432ae694cdd9bcaadc196aaff76c105
今回の現場は庭テラス。
掃出し窓の前に犬走の既存コンクリートがある。
まずはこれを利用してテラスへのステップ&腰掛けとしてレンガ積み、天然石の乱張りを行う。
9ebdef952e99bc247b270125c58f7c09
8d9550649900e96635a79821b0ef56512
土台となるレンガ積みの準備。
犬走りコンクリートの内側に行うので基礎の掘削後、砕石を入れ転圧。
砕石は過重を分散する役割で投入するが転圧をかけ隙間を無くす事で効果を十二分に発揮するので必ず締固めを行う必要がある。
しかし、注意したいのは砕石を圧縮した分だけ嵩が目減りするので砕石高さが約1cm程度下がってしまう。その上に施工するコンクリート基礎、積みレンガ高さのズレに直結するので下がる分を予め入れておくと問題が少ない。つまり1cm多く入れておく。もちろん転圧後の確認も必須になる。
7a39514cb96a00a4288889f182cb1570
bb9052b8b2dd424dbcf740e89342d7d2
砕石の次は基礎コンクリートの工程。
既存コンクリート(以前からあるコンクリート)のすぐ隣に新しいコンクリートを打設するとどうなるか?
時間経過と共に徐々にズレが生じるので補強が必要となる。

既存の犬走りコンクリートにハンマードリルで穴を穿ち差し筋アンカーを挿入する。
右画像にあるが差し筋アンカーは穴に入れた後、ハンマーで叩きいれる事で金色の先端部分が内部で拡張し抜けなくなることでコンクリート同士の接合、縁切れを防ぐ等に使用される。
3e7f16ebc6cb46a3ba2c2df2d8ffa500
e2ca18ceb284bf46a1a612cdc60bff39
犬走りコンクリート上部にもハンマードリルで穴をあけその横にダイヤモンドチップを使用したディスクグラインダーで横溝を掘る。
こちらはレンガ積みに入れる鉄筋用の準備加工となるので後々利用する。
9de7a09e495be7d4c86db5bb1b41bedc3
abf8683d62b31cf2b764d2fe0abd26b94
打ち込んだ差し筋アンカーに流し鉄筋を結束。
結束は針金同士を交差させた後、ハッカーを使ってクルクル回転させ固定する。シンプルに言えば回して締めるわけだが締めすぎは良くないとされていてブロック検定では3回半迄となっている。
基礎の鉄筋準備が整った後、レンガ積みの基礎コンクリートを打設。
2b0ab565e8f07cf81a984cf2b9b61c54
389912b5728a810fc113bd5290350457
レンガ積みを行う。
事前に加工しておいた既存犬走りコンクリートとレンガ上部の穴に縁切れしないようにコの字型に加工した鉄筋を入れ込み結合する。
下部にあたる基礎コンクリートと上部のレンガ積みで鉄筋接合する事が出来た。縁切れに対して上下で補強が行えた。

8b2d89c8635645ced3b379d58468557a
b9ac5822a160e3f2b9b97075004a4803
レンガ上部の窪みに流し鉄筋を配置。
その後、乱貼りの割り付けを行う。
通常、鉄筋周りはモルタルやコンクリートを被せるが、乱貼りの貼り付けモルタルと流し鉄筋周りのモルタルを同時に行い一体化させ強度を上げる為にここではモルタルを入れず乱貼りの割り付けを先行して行う。
c272d47ef2a94c1214c9568e04cf31162
440158ea6e7543798036f3e88bd270c39
いよいよ貼り付け。
先送りしていたレンガ上部の流し鉄筋周りにモルタルを充てんしつつ乱貼りの貼り付けを行う。
時間をおいて貼り付けモルタルの硬化進めた後、目地モルタルを行う。
目地モルタルは隙間なく入れたいのでゴム鏝を使って捩じり込むように入れる必要がある。
貼り付けと目地を同時に行うことで一体化となるが貼り付けモルタルの硬化が進んでいないと石がズレてしまい仕上がりが悪くなってしまうので注意が必要となる。
ce06122ad151432b3a267c09f8a94747
441f7c92f939595fd412c84073ce91f01
スポンジを使って目地モルタルのふき取りをしっかり行う。
乱貼り完成。

クリスマスの準備と言っても毎年、家内にまかせきり。鶏のから揚げにクリスマスケーキが定番だが、その年によっては買ってきた寿司を用意する時もある。祝日と違い、勤めが終わってからでは時間も少なく準備に大わらわかもしれない。
出来ることがあれば手伝うと、こちらから声を掛けてみようか。
いざ、手伝ってみると勝手が違い「何やってるの!」なんて言われるかもしれない。
令和元年の良い思い出になりそうだ。

次回引き続き庭テラスの続き、仕上げ編。
越後職人が手がけた
これまでの仕事が掲載、履歴一覧はこちら

【越後職人宅の庭づくりをスライドショーで紹介】