新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第144庭 芝生貼り

今季は暖冬と聞いた。
確かに年も明け1月も後半になるが例年と比べると降雪も少なく、自宅の玄関に用意しておいた除雪用スコップも出番がなく物置に一時退却している。冬の新潟で雪が無いと物足りない、白くなる程度に雪化粧されないかと考えてしまう。しかし一方で屋根に上がって雪下ろしに勤しむ方もいられると思うとやはり申し訳ない。長時間の除雪作業となると体に応える。もちろん体のどこかを痛めて雪が綺麗も無い。
安全第一と家族や身近な方に伝えられる余裕を持てるようになりたい。
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今回の現場は芝生貼り。
芝は御覧の通り落葉に属すので今時期は葉が色を落とし生育面でもシーズンオフといっても過言ではない。しかし、気温が高くなる時期、束ねられて運送される芝は蒸れて傷みやすい一面がある。今時期は高温を気にせず取り扱いできるので冬でも問屋さんで手軽に入手する事が出来る。
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まずは整地。
 芝は生命力の強い植物だが水はけの悪い土壌を好まない。些細な事にとらえられやすいが凹凸のある場所に芝を貼ると窪んだ箇所に水が溜まるのでそこだけ芝が弱くなり部分的に枯れたり育成の滞りがある。その為、芝は1にも2にも平らに仕上げる事が肝となる。
下地はしっかり整地を行い、低い場合は盛り土を行う。
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糸を張って均一に寸法を測って均す。
切り芝は1枚、2~3cm程の厚みだが成長し伸びる事を考慮して4~5cmで整地を行った。
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植木の部分も整地。
火山にあるカルデラを模して形成。
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整地完了。
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いよいよメインの芝貼り。生えそろうまでの見た目を考慮して、芝はレンガ積みと同じように1列ごとに半分にカットした物を入れる。
通常、芝と芝の間に間隔を設けるのが一般的だが、生えそろう迄に時間が必要になるので間隔を開けないベタ貼りを行った。ただし、芝は若干づつだが大きさが異なる。芝の大きさに合わせてベタ貼りを行うと必ず全体が歪み美しく仕上がらない。糸などを張って芝の列が乱れない様に注意が必要となる。
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大きさだけでなく厚みも違いがある。多少は問題ないが持った時に著しく軽かった場合は注意が必要となる。
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裏に返すと一目瞭然だが根の育成が不十分で根回りの土が少ない。少ないという事は産地からここに至るまで水分補給も比例して少なかった事になる。貼る事に没頭しがちだが確認も重要となる。
必要量より多めの準備が一番だが、半分だけ土が付いている物などはカットして使用する工夫もある。自宅の庭に行う場合などは良いのでは。
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芝貼り後、転圧。
広範囲なのでコンパクターを使用する。圧を調整する場合は板などをしいてから行う。繰り返しになるが芝生の仕上がり、その後の育成には凹凸は少なく平滑の一点に集約できる。転圧を行う事で芝と地が馴染む活着率を上げ、凸凹が減るので見た目も整えられる。
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転圧前。
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転圧後。
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芝と芝の隙間に目地砂を入れる。
目地砂をレーキを使って均せば低い箇所に砂が残り芝が埋もれるが、多少の砂なら問題なくそこから芽吹きそこが根の床となる。ここで最終調整を行いしっかり平滑にする。
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画像にすると、とっぷり芝が埋まって見える。
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散水することで砂が低い所に流れ、隙間がしっかり埋まり芝が顔をのぞかせる。くれぐれも低い部分に残った砂は床にする為そのまま残しておく。
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これにて完成。
芽吹く季節に一面の絨毯となりますように。
暖かい春が待ち遠しくも思えるが冬は魚介類に脂がのる季節。特にアンコウは「霜月あんこう絵に描いてもなめろ」と言われるほど昔から親しまれてきたらしい。
旬を迎えるアンコウのまつりを開催している産地、糸魚川に行ってみたいと思っていたが雪道を考えると毎年出かけられずにいた。しかし、今年は小雪。上、中越の道路状況をライブカメラで確認したが、あちらも雪は少なそうに見える。今年こそチャンス到来と考えている。糸魚川まで約150kmの道のり、まだ伝えていないが馴染みの薄いアンコウと聞いて家族は若干の躊躇はあるかもしれない。
何と言って口説いたものか。甘いは旨い、糸魚川で検索した和洋スイーツで揺さぶりをかけて最後は安全第一、安全運転でどうだろう。もちろん有言実行だ。
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