新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第143庭 玄関と庭の仕切りブロック vol.2 仕上げ

「平成最後の○○」というフレーズをTVで何度か目にした。最後という言葉をつけるだけで特別感を抱いてしまうから面白い。
来年、変わる新年号はどんな名称であろうか。政治に縁もゆかりもない職人が考えを巡らした所でと悟り、年末年始の予定を考えた。ふと暮れの買い出しもあるのではと家内に相談すると最近、目の調子が悪く眼科に見てもらったら白内障と診断され手術する事になったと告げられた。あまりにも唐突すぎて言葉が詰まった。
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前回、玄関と庭の仕切りブロックの構造、積み上げた所までを紹介した。今回はその続編でアルミ柱や植栽を加え仕上げていく。
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完成したブロックの堀だが中央が空いている。ここにアルミ柱をスリット調に建て込んでいく。

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まずは掘削から、もちろん安定の人力。
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前回の基礎ベース画像。基礎ベース内部の通し鉄筋を切断せずそのまま残し基礎完成後一先ず土で埋設した。
 冒頭の画像から分かる様に今回手掛けるブロック塀の中央部分はブロックが積まれないスペースで、左右に塀が分断されている。それぞれの基礎で強度確保が必要になるが連結させる事で支え合う事ができる。

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掘ると連結鉄筋。無くなるはずが無いのだが土から出てくるだけで嬉しい。
しかし、掘り進めると予定外の排水パイプが。邪魔になるのではと緊張したが何とか回避できそうなので胸を撫で下ろした。
掘削後、砕石を入れ転圧をかけ締め固める。
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アルミ柱を建て込みコンクリート打設。金属のアルミ柱で縦に、左右に通した鉄筋で横に対して支持する形になっている。
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アルミ柱のコンクリート硬化後、石を組み合わせ植栽で彩りを加えていく。下草や宿根草の多くは生命力が強いので植える際に考慮したいのは肥料も良いが、水はけ・保水等に効果のある堆肥を中心にしたい。
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玄関側。
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庭側。
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高木(こうぼく)。高低木を加え全体のバランスを調整することで仕上がりに変化を加える。
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合間に庭側にあった既存ウッドデッキの高圧洗浄。
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タイルテラスを中心にした庭も仕上がる。
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これにて完成。
ブロック倒壊という大阪での大きな事故があり大きな波紋が広がったが、この高まった関心を機会に良い方向に向けばと多くの方が願っているのではなかろうか。ブロックメーカーや卸問屋といった各団体も率先しブロック講習会を開催している。ブロック塀と言っても様々あるが基礎、鉄筋を駆使し重いブロックを一つ一つ積み上げ仕上げたにもかかわらずどうにかなってしまい、あらぬ姿を目の当たりにして何とも思わない者があろうか。こういった時こそ作業員ではなく職人という職業にこだわり、ブロック業界全体で安全・安心の構造・向上に励みたい。


手術という言葉に家族全体がしり込みした感があったが詳しく聞くとそう難しい内容ではないらしい。当日、さすがに本人は多少緊張した面持ちだったが術後、痛みなどなく普通に飲食も出来ると拍子抜けした感じだった。
眼帯が外れると「よく見える」と感激しながら来年の干支「亥・猪」がプリントされた年賀状の準備をせっせと進めている。亥(イノシシ)の干支の意味に無病息災があると聞いた。普段なかなか気づけないが病気やケガをした時に、支え合える家族の存在が、当たり前の健康がどれほどすばらしいかを思い知る。
初詣では手術成功の感謝と今回が平成最後の病気になる様にと手を合わせたい。
越後職人が手がけた
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