新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第142庭 玄関と庭の仕切りブロック vol.1ブロックレシピ 

弁当と言えば手作り?それともコンビニだろうか。
代表的な物に幕の内弁当があるが500円の物もあれば1000円もある。もちろん目が行くのは500円だが金額の違いは農薬の有無?外国産それとも添加物。味は違うのか、やはり安全性もという事なのか。

大阪で起きた小学校のブロック塀倒壊事故はまだ記憶に新しい。その時、施工不良が大きくクローズアップされた。
ブロック塀に限った事では無いが内部は見えない。鉄筋やベース・基礎部分の内容で塀の強度は大きく変化する。つまり隠れてしまう部分だが多くの工程がそこに集約されているとも言える。
今回の現場はブロック塀工事、それでは各工程を辿ってみる。
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基礎ベースの準備だが、まずは掘削。
ブロック工事は車庫等と違いスペースがあまりないケースが多いので重機ではなく人力、つまりスコップで穴を掘る。掘削した土はトラックに積み込み建材屋で処分。既定の深さまで掘った所に砕石を入れ下がらない様に転圧をかけて締固め。ベースの鉄筋組みに入る。
この最初の工程は一見目立たず地味に感じる方も多いと思うが大元の根底になるので手間・コストのかけ所といっても過言ではない。
では逆はどうか。少し掘った程度で済むなら残土量は少なく処分費用も抑えられる、入れる砕石・コンクリートも少量で済むのでコストダウンにはうってつけとなっている。腰痛持ちには朗報なのかも。
どんなに見栄え良くつくっても傾いては冴えない。隠れてしまうゾーンなので造ってもらう側も造る側も誰もが安易に考えやすいがしっかり手順を踏みたい。

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画像中央、砕石を入れず木枠で仕切られた部分だがここはブロック積みを行わない。しかし鉄筋だけは通して左右のベース同士は連結させる。鉄筋をカットするのは簡単だが残す事で支え合い強度を下げない様にしている。
そしてこの通し鉄筋は後々利用する事になる。
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ベースコンクリート打設。骨組みとなる鉄筋を地べた置きのままにせずしっかりコンクリート内部になる様に配置。
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コンクリート打設後、水平、垂直、位置などを確認し基礎ブロック積み込み。
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石を一つ一つ積み上げた小端積み加工されたブロックで日本工業規格JISマークを与えられている製品となっている。もちろん使用しているセメント・鉄筋といった工業製品すべて同様だ。
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ブロックの表面は石加工により凹凸があるので内側、ブロック直線部分に張った水糸を合わせて水平・垂直・位置を確認してブロックを積む。ベース・基礎から立ち上げた鉄筋はブロックの空洞部に合うように配筋されている。
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ブロックの空洞部分にモルタルを入れる。
国家資格にコンクリートブロック建築技能士がある。その検定工程では「移植ベラなどで縦目地空洞部にモルタルを充てんし、空隙を無くす為まんべんなく付き棒で充てんする」となっている。
入れるだけで終わらずしっかり突き、隙間を無くす事が推奨されている。
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横筋の配筋は基礎ベースの鉄筋同様に地べた置きにせず中心部に配筋されモルタルでくるまれるようにしたい。
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化粧目地作業。目地モルタルの水分がやや引いたところで鏝を大きくずらしながら磨く様に動かしつやを出すように仕上げる。
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化粧目地を行うと多少のモルタル汚れが付着してしまう。構造の事ばかりと思いきや検定の工程でも汚れは水を含ませたブラシですみやかに洗う事になっている。
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最終段の積み上げ。蛍光色の水糸を使って各ブロックの通りを直線上に積む。
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基礎ベースから立ち上げた縦筋は最終段でカットされる事が多いようだが、専用道具を使って折り曲げ加工しモルタル充填することで固定力を高める事が出来る。
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縦・横空洞部にモルタルを充てん。
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笠木の積み込み。
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建築基準法施行令(第62条の8第1項1号)に「高さは2.2m以下とすること」とある。
つまりブロック塀も例外なく最大高さは2.2m以下となる。そして「塀の高さは地盤面からはかる。また基礎の形状および控え壁・控え柱の設置状況により施工可能な高さは制限される」。今回の基礎形状は逆T型・L型に含まれ控え壁無しの場合、ブロック塀の最大高さは1.6mまでとなっている。
積み上げたのはブロック高15cmが10段で150cm、つまり1.5m+笠木(3cm)で規定内で設計されている。(最下段の基礎部分は土の埋め戻しにより地盤内になる為、高さに含めない)
続編となる次回は冒頭で紹介したベースから出した通し鉄筋を利用してスリット柱設置や植栽等での仕上げを行う。

先日、友人と初めて入った人気と名高いラーメン屋は入り口わきに食券売機が設置されていた。一目見て興味がわいたのは特製ラーメン1100円。高いとは思ったが普段控えている半年ぶりのラーメンでどんなものが出てくるのやらと食欲が抑えられずボタンを押した。
しかし、待ちわびた一杯は完全に当方の誤解でコーンとメンマともやしで埋まった重量級の満腹ラーメンだった。終始、麺がトッピングに埋まり麺を食べている感覚が味わえなかった。画像付きの券売機があれば。。。
半年後のラーメンは良く選びたい。




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