新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第138庭 庭テラス 前編石貼り

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ラッキーを調べてみると「運や縁起の良いさま」とあった。
あるお宅の植木を剪定しようとハシゴをかけ昇ってはじめて気が付く。鳥の住処、住人の気配無し。
場所は中央区、巣の外側に白っぽいビニールの切れ端が混じっている。自然界の営みに人工物が混じるとどうも違和感を感じる。しかし、よくよく考えればビニールは軽いので持ち運び易かったのだろうし保温性も良さそうだ、親鳥の懸命な務めの元、無事に巣立ったと思いたい。
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今回の現場は庭のテラスを手掛ける。 掃き出しの窓から既存のウッドデッキ(画像右手)があり、そこから一段下がった形でテラスとなる予定。 テラス縁取りのレンガ積みは事前に済ませてある。レンガのベースや埋め込み部分の掘削で出た残土が中央部で小山になっている。テラスの強度確保の為にコンクリートを打設するのでその厚み分、土をやはり掘削するのでまとめて残土処分を行った。積んであるレンガの脇部分からでた鉄筋は下地コンクリート内部のワイヤーメッシュと連結することで強度を上げる事が出来るが横に伸びた鉄筋は足や衣服のすそにかかりやすく転倒等の問題が生じやすいので安全第一を徹底したい。
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テラスの下地となるコンクリートを打設。
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100mmに切り分けられた貼り石。元は自然石なので加工品と違って厚みはまばらなのが断面から見て取れる。
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水糸を張り仕上がり高さ、位置等を確認しながらモルタルを敷きその上に石をハンマーで叩き込みながら貼りつけていく。モルタルは下地コンクリートとの接着を考慮してドライアウトをしない様に軟らか目に練り上げたものを使う。軟らかいモルタルは石を叩いた際、簡単に下がりやすく糸からズレやすいので注意が必要となる。
石同士の隙間を1cm設け目地とするが、この段階では目地埋めを行わない。
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100角石で2重に縁どった中はやはり石で乱貼りを行う。100角に切り分けられた石と違って今度は自然な形の石なのでパズル合わせの要領で配置していく。
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石の配置が済んだらいよいよモルタルで貼り付け。貼り付け方法は100角石と同様。
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石の硬化後目地入れを行う。100角石、乱貼り石、共に石同士なので同様の仕上がりを狙ってここで一緒に目地埋めを行った。縁の角の目地材が落ちて仕上がりが悪くならない様に板をあてがいながらゴム鏝を使ってしごき入れていく。この時期は気温や日差しが強くセメント系の硬化が特に早い。一気に着手せず何回かに分けて行った方が仕上がりが良いので推奨したい。
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目地材の硬化が進む前にスポンジを使って拭き取りを始める。
まずはスポンジで目地を削りこする。硬化が進んだ目地材をスポンジで削るのは簡単では無い。繰り返しになるが早めの拭き取りそしてスピードを意識して行う事でより良い仕上げに近づける。
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目地材を削り下げているので軽めにスポンジをあてがいスライドするだけで拭き取りを進められる。削り下げが十分に行われていないと何度スポンジで拭いてもモルタル汚れが残り時間がかかってしまう不具合が生じる事となる。
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これにて石貼り完成。 次回は石貼り中央部・外側にタイル貼りを行い続きとなるテラスのタイル仕上げを紹介。

石・タイル仕上げのテラスだった事から貼り物の勉強になるという事で当店に半年前から勤めだしたプランナー見習いがこまめに会社と現場を往復していた。見学ついでにと時折、鋭い質問もしてくるのでよく調べているねと返すと「仕事ですから」と汗をぬぐいつつ話していた。実はこの業界からは縁もゆかりもない異業種からの転職組。何も知らない新人だからお客様との打ち合わせから始まりつくりあげていくプラン、工事が新鮮で面白い。この男くさい会社でいつか色んな要素で一番になりたいと言っている。
なかなか芯がある所も見受けられるが事実勉強熱心でかなりの勢いで吸収している様子。しかしこちらも多少なりとも先を歩んできた者として簡単に追いつかれてなるものかと多少力が入っている。雑草育ちと言えば苦労したアピールになるが昭和のおやじ根性で平成っ子に負けじと臨む。


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