新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第119庭 庭の入り口

マツダ コスモスポーツ
マツダ、コスモスポーツ。
初めて見る車に名前もわからなかったがスーパーカーだという事だけは一目見てわかった。ある現場のご主人がオーナーで天気の良い日にガレージから出して見せて頂いた。車に疎い者でもまじかに見るスーパーカーからのプレミア感は凄まじく車を取り巻きプチ撮影会となった。見終わった後も高揚した気持ちはなかなか落ち着かず、「誰か嫁さんに欲しいって言ってみろよ」などと冗談を言うほどだった。
下地コンクリート打設済
さて今回の現場は人工芝で敷き詰められた庭の入り口部にバラ用のアーチを建て込み、アプローチは自然石で仕上げる予定。 元々あった人工芝をくり抜きレンガを縁取りとして並べ, アプローチの下地となるコンクリートを事前に打設した。
設置予定のアーチ
真っ白なアーチ。
現場は足場の良し悪しで作業効率が大きく変わる。下地コンクリートのままであれば足場は良く作業もしやすいので床面の仕上げは後に回し、まずはアーチ設置に取り掛かる。
アーチ脚部掘削・砕石

画像右側にあるダブルスコップで掘削その後、砕石をいれる。砕石は大小の石が混在されているがそのままでは隙間がどうしても生じてしまう。砕石を入れた後は転圧を加え隙間を無い状態にする事で砕石が密になり地盤が安定する。画像左手にある黒い色のダンパーを使ってドツンドツンと叩き隙間を無くす様にしたい。
アーチ根固め
いよいよコンクリートを打設してアーチを固定していくが硬化したコンクリートに後戻りはできない。念入りに垂直を確認し、動かない様につっかえ棒等をあてがいコンクリートを流し込む。
空気が入ってしまったのだろう、冷凍庫の氷に気泡が入っている時がある。コンクリートにも空気が入り込み空隙が生じやすい事をご存じだろうか。小さいモノならかまわないが、大きい気泡は強度を下げる原因になるので注意したい。コンクリートが軟らかいうちに振動を加えるとプクプクと気泡が面白いように浮かび上がってくる。
東洋工業 オークルストーン
アーチ設置後、第2工程となるアプローチの石貼りに着手となる。 石貼りに使う天然石は東洋工業が扱うオークルストーン。ブラジル産の天然石で色の名称がパールイエローと言うだけあって濃淡のある黄色に輝くような白色の石が混じっている。
手作業での石加工
今回レンガ貼りという貼り方を用いるが通常の半分の大きさの石が必要になってくる。機械を使って石を切断すると切断面は当たり前に直線になってしまう。そこで自然な石の風合いを損なわない様にハンマーでたたき割ることにした。試してみると直線的に割れやすい石だった事もあり失敗作を出さずに割る事が出来た。
天然石貼りこみ
いよいよモルタルを使って貼りこみ。
下地コンクリートの上に貼り付けモルタルを乗せそこに石をあてがいハンマーで叩き込みながら貼り付けていく。
目地入れ
目地拭き取り
目地材をゴム鏝で入れ込み、軟らかいうちにスポンジを使って拭き取っていく。
目地材を入れ込む時にゴム鏝を石にこすりつけて石の表面に少しでも残さない様にしておかないと、固まりつつある目地材の拭き取り時に時間がかかり仕上がりが思うようにいかない場合がある。時間を考えるとせわしくなりがちだが、仕上げに直結するので冷静に落ち着いて行いたい工程。
完成
これにて完成。
鉢入れ土
アメリカンホーリー
最後に鉢植えでアメリカンホーリーを玄関前に。
広い意味でモチノキ科モチノキ属の植物全般(イングリッシュ・アメリカン・チャイニーズホーリー)をクリスマスホーリーと呼ぶが日本ではチャイニーズホーリーを見かける事が多い。種類は多種あれどこんな形の良いホーリーを見たのは久方ぶり。この時期になると「本物のホーリーでクリスマスリースを手作り」なとど聞く事もあるがこれだけ形が揃っていると鋏の入れようが無いのではと勝手にあれやこれや。リースはさておき今頃、クリスマスツリーとして本業を全うしてくれているのではと思うと眺めに行きたくなる衝動に駆られる。

この時期、子供にとっては楽しい楽しいクリスマス。しかし裏方は出費がかさむ。この情勢では冗談にも新しい車が欲しいと言えそうにない。最初から話半分ではあったが多少は物欲がくすぶる。家内に何か言おうとも思ったが子供中心で自身の為の物を買ったりしてないことは明らかで、同じ裏方の同士に逆に何かしてあげれないかという気持ちになった。らしくない心境の変化とも思ったがクリスマスも近い。所帯を持って十数年、何か思いつくとも思えなかったが頭をひねってみる事にした。


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