新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のりは、まず天気から!第98庭 庭の芝貼り

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2月も後半に入り新潟の雪は峠をこえたように感じる。思い出してみれば去年の暮れはかなり降ったが新年を迎えてからは除雪をする回数も大分減った。
この時期になると「う~ん」と両腕を組んでしまうのはタイヤ交換のタイミング。普通タイヤに替えてからの積雪だけは避けたいが雪が降っていないのにそのままスタッドレスを履きつづけるのも勿体ない気がして気になる。貧乏性と考えればいいのか庶民の悩みと言えばいいのか、こんな事を考えながらも今日も無事過ごせたとふり返れば自分が抱える小さな悩みにありがたみすら感じてくる。
歳を重ねると肌の張りは明らかに無くなってくるが、若い時には無かったこういった何気ない感謝の気持ちが芽生えるなら歳をとるのも悪いだけのものでもない。
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今日は芝貼り。
用意したのは一般的だが生え揃いはやっぱり美しい高麗芝。この時期の芝は落葉樹と同じで茶褐色。
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ブロックや石のアプローチに囲まれている画像中央部分に芝を貼りこむ。今回の現場の特徴は砂地。
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手に取るとわかりやすいが現場はサラサラで水の浸透がとても良い地質になっている。芝は水はけの良い場所を好むが乾きやすい夏場の水やりを考えるとこのままの状態で芝を貼るのはいささか芝に優しくない。枯れにつながる水切れが起こりやすい夏場を考慮して一手間施したい。
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夏場でも保水出来るように芝の床土として粘土性を若干含んだ土をいれていきたい。
芝の仕上がり高さはわきにある石張りのアプローチと平坦にするので、まず芝の厚み2~3cm、新たに入れる土の厚み2~3cmとして石張りから約5cm前後の土をスキとって搬出。その後に用意した保水性の高い土を入れて平坦に均す。
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山場となる下準備を済ませいよいよ芝の貼りこみを始める。
段々になっている石の部分は芝をカットしてから貼る必要がある。仕上がりを意識して隙間なく貼りたい。
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以前にも紹介させてもらった事だが芝の貼りこみに注意したいポイントは芝の転圧。
芝は往々にして一枚一枚厚みが違う。そのまま芝を貼ると春に青々とした新芽が出てきた時、まだら模様のような芝の虎刈りの様になってしまう。生え揃った時になめらかな芝のじゅうたんを作るために芝の上に板を乗せその上からドスンドスンと転圧を加える。芝の根が土になじみ根付きも良くなる。
板の左側が未転圧、右側が転圧済み。左右の仕上がりの違いが見て取れる。
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芝の上に目土を乗せまんべんなく敷き均す。その後、芝と芝の隙間に目土が入るように水をまきながら入れていく。
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今回は冬場特有の茶色い芝貼りとなった。芝が青くなる春の訪れが待ち遠しい。
タイヤ交換をすませ暖かくなる頃には芝の新芽も今日感じた小さな感謝の気持ちもぐっと芽生えさせて、麗らかな新潟の春を迎えたい。
越後職人宅の庭をスライドショーで紹介