新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のりは、まず天気から!第96庭 カラー砂利(ピンク)の洗い出しアプローチ

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週末になると雪が積もり週の中ごろ大部分が溶けてきたと思えば週末にはまた積雪とその繰り返しが何度か続いている。
決して好きで見ている訳では無いのだが仕事柄、朝と晩の天気予報は欠かせない。ある時、テレビの前を陣取っていた子供に「大好きな天気予報がやってるよ、見逃しちゃうよ!」と言われ苦笑い。今日の予報は曇り、セメント仕事の予定なのでこの時期では降らないだけでありがたい。
画像は少し勾配がとられて斜めに傾斜している下地コンクリート。ここに化粧砂利の洗い出しを行いアプローチを完成させる。
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メインになる洗い出しの前にほそ長いタイルで縁取りをつくる。
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砂利は細かい網状のネットに接着されているものを使う。一枚が30cm×30cmの大きさ。端部で大きさが合わない部分が出てくるので、事前準備としてちょうど良いサイズに切って合わせておく。砂利はセメントの上に敷くので今あわせても一度かたずける手間が必要。
セメントは水を練り合わせた時から硬化反応が始まる。そのため限られた時間を少しでも減らさない様に事前にできる準備を怠らないことが仕上がりに違いができてくる。
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縁取りタイルがセメントで汚れないようにテープを貼っておく。
セメントが付着した汚れのふき取りは安易に考える人が実は多い。なぜならセメント汚れは付着してから短時間内であれば、いとも簡単に落ちる。テーブルにおちた食べこぼれを濡れぶきんでさっとぬぐう事と何ら変わりない。しかし相手はセメント、時間が経ち硬化が進んだセメントは頑固なよごれに変身。力を込めて擦り落とす作業は時間がかかる。
テープなんていいからと面倒に感じる気持ちを抑えしっかり準備を進める。
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過去、見ていた方に牛乳みたいと言われた事がある白い液体はセメント接着増強剤兼給水防止剤。(今回必要性が少ない給水防止剤の説明は省略)名前の通り下地コンクリートにしっかりセメントが食いつき接着させる。綺麗に仕上がってもすぐに剥がれてしまっては本末転倒。刷毛で残しが無いよう全面に塗布。
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接着剤の塗布後、急ぎ足にセメントと砂を調合したモルタルを打設する。ここから駆け足が始まる。接着剤は時間が経ち乾いてしまうと接着力が落ちるので乾かないうちに手早く行う事がポイントになる。
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モルタルが固くなる前、砂利のたたき込みが簡単なうちに作業を進めるのが望ましい。満を持して先ほど切っておいたネット砂利を素早くセット。砂利をモルタルにたたき込む際に力の強弱で仕上がり表面が凸凹になる場合がある。曲がりの無い真っ直ぐなじょうぎ棒を砂利表面に置いて確認する事も併せて行う。
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砂利をたたき込み下地のモルタルに砂利はしっかり食い込みませたが砂利と砂利の僅かな隙間があるのでモルタルを加え隙間を埋める。
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ここが名前の通り洗い出しの工程。砂利に付着したモルタルを濡れスポンジで綺麗にふき取っていく。駆け足でやってきた工程もようやく終わりに近づく。
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ここで最後の確認。
むむっ画面中央、タイルのすぐわきの部分に砂利が立っている。それに伴ってコテが浮きモルタルが重点されなかったのだろう隙間がある。端の部分だったので叩き込みが甘くなってしまった。予定通りの段取り工程を進めてきたのでモルタルはまだ固まりきっていない、時間はまだ若干の余裕。慌てることなく砂利をたたき、隙間を埋めていると自然に修行時代の事が蘇る。
親方から半人前に任された簡単な雑用、安易に考え見事に失敗する。その度に軽く頭をコツン、自分の仕事に自信を持てるように最後必ず確認とその時間を設けろと何度も言われた。修行時代の記憶は何ともいえない気持ちになるが好んで振り返る。性格。。
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完成して後片付けの途中でまさかの雪混じりのみぞれ。緊急用のブルーシートを慌ただしく出してかぶせる。ふう~と一息、曇り予報だったが備えあれば憂いなし、置き場からの出発直前、ブルーシートをそっと運転シートの後ろにつめこんだ。むかし先輩がよくやっていた事もよく真似る。
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後日シートをはいで本当に完成。気象庁が今年の冬は暖冬傾向と言っていたが天気は水物、はたしてどうなるか。
雪国、新潟。
雪も風情があって良いものだが頼めるものならお手柔らかにとお願いしたい。

いずれにしても雪が降りやすい季節には変わらない。雪解けまで子どもと一緒に天気予報を見る機会は増える。雪のち家族団欒。
越後職人宅の庭をスライドショーで紹介
越後職人が手がけた

 

 

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