新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事!第214庭 カラフル敷材

商い等で使う「ウィンウィン」はアメリカ発祥の言葉らしい。売り手と買い手、双方が利するビジネスシーンに使われる言葉だ。
先日、長野の直売市場を密着しているドキュメント番組を見た。そこでは持ち込んだ側が自由に価格を決め野菜に値札を貼り、気に入った方が買っていく。和やかな表情のご夫婦で初めて出品するという方もいらっしゃった。
その一方で売れなかった野菜を引き上げる方もいる、やはり現実は簡単にいかない。だからこそ「ウィンウィン」は価値があるのだと感じる。
日本には更にもう一つ加えた三方よしが伝わる。江戸時代、近江商人が掲げた理念は「売り手によし、買い手によし、世間に良し」。先人の言葉が改めて胸にささる。

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①工事前
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②遣り方
今回の現場は庭の通路(アプローチ)。
インターロッキングを使って石畳風に仕上げる。

①現場は透水用の蓋が使われている雨水マスがあるが排水が滞っているようで多少の苔で覆われている。歩きやすい通路(高め)の形成と共に雨水マス(低め)への水勾配を設け排水を促進させる算段。
②初手は通路の形に合わせて鉄筋棒を打ち込み、計画高さに合わせて水糸を張り通路を可視化。
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③鋤取り
計画高さから逆算してインターロッキングや下地の厚みを差し引いて土砂の鋤取り搬出。
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④砕石
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⑤転圧
④要の下地、砕石。
下方向の負荷に対して噛み合った石同士が力を分散する役割を担っている。
⑤締め固めの転圧。
締め固める事で必然的に砕石は下がる。予め下がり分を見越し砕石を均しておく事で二度手間が省けるので意識したい。
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⑥モルタルミキサー
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⑦モルタル下地
⑥モルタル混錬ミキサー
⑦一般的なインターロッキングの高さ調整は砂を均して行われるが、下地砕石の空隙に雨水と共に流出し嵩が下がる、即ちインターロッキングも下がるのが分かっている。
透水シートでの対策等もあるが、調整砂の代わりにモルタルを使いそもそも雨水で流出しない施工方法を行っている。
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⑧インターロッキング

6色あるのだが形はそれぞれ大中小となっているので細かく分類すると18種類ある。
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⑨敷き始め
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⑩敷き込み
⑨⑩インターロッキング敷き込み。
色や形が集中・固まらない様に敷き並べていく。⑧で大中小あると前述したが端部に小を並べると後々、ぐらつきのリスクがあるので支持力弱めの端部には安定性のある大・中を使い小は通路の内側限定の縛りとした。
途中でアクセントに擬木の敷材も併せている。
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⑪川砂利

通路脇、防草シートに合わせて川砂利敷き。
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⑫25mm,40mm川砂利
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⑬水勾配
⑫今回2種類の川砂利を用意。
画像からもサイズの違いが分かるが赤矢印側が25mm(よく使われる一般的なサイズ)、青矢印側が40mmサイズの川砂利。
⑬冒頭で通路から雨水マスに水勾配を設けると説明したが、問題は通路と雨水マスの高低差。勾配強めで一般的な25mmの川砂利を敷くと、人が歩けば下手(しもて)の雨水マスに砂利が転ぶ。
つまり水は流れてほしいのだが砂利は転がって欲しくない。そこでなだらかな大部分は25mm、勾配のある雨水マス周辺は転びにくい40mm、二種類の砂利を用いた。
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これにて完成。
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