新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第174庭 Reガーデン 塗り壁仕上げ編 櫛引き(校倉)
前回、古い塗り壁の笠木を撤去し天端部分のモルタルを打設、壁のリノベーション(修復・再生)工事の準備が始まった。 前回⇒準備編
準備編でも記載したが所々剥離した塗り壁をご家族で事前に剥がし作業を行ったと伺った。この作業、簡単でなく長時間粉塵にまみれ機械を持ち続けながら削る為、相当なご苦労と熱意だったと思われる。
奥様から差支えない範囲で工事も見させてほしいと打診があり実は準備編の作業でもお手伝い頂いていた。
メンタル弱めの職人が手に汗握りながら行った仕上げが始まる。
今回使用する塗り上げ材、ジョリパット。
仕上げ塗りを行う前に専用のシーラーを塗布。様々な仕上げ材があるが事前のシーラー塗布が付随する場合が多い。剥離に対して重要な役割を担っているので忘れず確認したい。
硬化後、何も混ぜていない状態のジョリパットのシゴキ塗りを行う。この1回目の塗りは2回目の仕上げ塗りを行った際に下地の色が透けて見えない為の言わば色付けとなっている。
このシーラー塗布とシゴキ塗りは仕上げ直後は可否の判別がつきにくい一面がある。安普請ではないが省きやすい工程としてあまりに有名でジョリパットの蓋にはやんわりとシーラー使用の言葉が記載されている。
テープやビニールでの養生を行う。
言わば仕上げ材は塗料なので洗って簡単にはとれない。仕上げ前に専用のビニールで周囲を養生。
その他、塗材の準備を整えいよいよ仕上げ塗り。
今回の仕上げは櫛引き(校倉)を行う。
気温が高めの時期や直射日光が当たる場合、ジョリパットは数分と経たずに硬化が始まる。固まり始めてから櫛引くと見るも無残な結果になってしまう。
特に今回は壁の塗り面積、距離が長いので途中で目地を設け塗り作業の中断を図る事を検討したが仕上がりの観点から目地無く一面で仕上げる事となった。
塗り始めたら端までとめられない。
一人が塗り上げ、一人が追っかける様に櫛を引く。その時は気付かなかったが改めて見ると上部右画像ソーシャルディスタンス何のその、密になっていた。
端部、塗り上げ最後の小口。
ずっと見ていられた奥様、記念に一部分を仕上げて頂く。
ビニール養生を撤去し塗り上げを終える。
硬化後、笠木設置を行う。
設置する笠木はアルミ製の為、笠木の土台もアルミ。
天端の中心に墨出しを行い、中心線に合わせてまずはドリルでビス固定用の穴あけ。
ドリルで開けた穴にPCキャップを揉み込み後ビスを差し込みしっかり固定する。
土台がずれると本体の笠木もズレる。もしくは土台と本体がかみ合わない事もあるので水糸を端から端に張って中心墨と2重チェックしつつ土台設置。
土台に笠木をはめ込む。
ドライバー先端部分、土台・笠木双方からでているかぎ状の爪同士を合わせる。重ねあい、はめ込む時のパチンという音が心地よい。
上部右画像、土台と笠木をビスで完全固定。笠木の垂れでビスが隠れて見えない様に下から打ち込み。
これにて完成。