細やかに振動するタイル専用バイブレーターで圧着しながらタイルの貼り付けを行う。
このバイブレーターで圧着すると貼り付けモルタルが液状化を起こし余分な貼り付けモルタルがタイル脇からあふれ出てタイルを汚すので貼り付けモルタルの量の加減が肝となると教わり、長年準じてきた。機会があれば他所の職人さんの仕事を伺ったりさせてもらうがやはりギリギリの量で貼り付けを行いタイルを汚さないようにされているようだ。
しかし、そのギリギリの量に疑問が生じる。もしギリギリより少しでも少なかったら、その部分は接着されていない。
答えはもちろんタイルの裏側で行われている事なので本当にギリギリの状態かはわからない。そこでギリギリの量で貼らず必ず多めに貼り付けモルタルを配布し圧着する事にした。当然、脇からモルタルがあふれ出てタイルを汚すが構わず多めにする。
余分に入れた分の圧着、汚れの清掃に手間がかかるがどんなにきれいに仕上げても接着が甘く剥離してしまっては元も子もない。