新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第100庭 入口玄関前の天然石貼り その1

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本日の現場は新潟県スポーツ公園のすぐ隣。今春オープンの和風料理「さがや」さんの入口玄関前工事。現場からはスポーツ公園に併設されてあるビッグスワンが見られるので、巨大な建造物にしばし傍観。
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お店の入り口に使うのは切り出しのミカゲ石と落ち着いた赤系の石。この2種類を使った石貼り仕上げ。
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最初の工程は石のパズル合わせ。形のあった石と石を組み合わせて配置していく。
このパズル合わせの配置が石のデザイン、仕上がりに直結していくので仕上がりのイメージをここでしっかり確認したい。
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仕上がりに大きく影響すのるのは石の配置によって変化する目地。
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形があった石を合わせる。
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余分な部分を欠いていく。
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冒頭に石と石の形を合わせて配置すると紹介したが、ここでさらに煎じ詰めさせて頂く。
石貼りは昔からある仕上げ方法で一般的に目地が広く幅もバラバラとなっているのは良くない仕上がり、狭く均一になっているのが良い仕上がりと言われる。
話は少し変って平成の一般住宅では300mm角の見栄えのする大きめタイルが玄関を中心に幅広く使われよく目にする。そんな300角タイルの目地を見るとほとんどが細い5mm幅で均一なタイル特有の目地で仕上がっている。つまり細く均一な目地のタイル貼りがポピュラーになっている昨今、同じようにただ石張りの目地を細く均一にしてもタイルの整然とした目地と比べると残念ながら2番煎じの仕上がりに感じられ率直に述べれば天然石の良さが発揮されていないように感じる。天然石はそもそもタイルのような直線的な形をしておらず、形はバラバラ。そのバラバラな石を均一揃えて並べるというのではなく適度に揃えて配置するのが重要になる。
つまり石と石のパズル合わせを綺麗に合わせすぎてはいけない。均一にカットした石を配置して細く揃った目地を形成するのではなく、石の風合いを生かしたまるで目地が揺らいでいるような動きのある目地にしたい。
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石貼りの目地には他にも十字や長く直線になるような目地の形はNGといった事もよくいわれる。
さすがに歴史のある仕上げ工法なのでルールも多い。

工事終わりにスポーツ公園によってトイレを拝借。間近にみるビッグスワンは一段と大きく壮観だった。大きな建造物を見るといつも思うのが「すごい」という一言。
当たり前だが今、手掛けている玄関前は大きい建造物ではないしそもそもこんな大きい物が当方に造れるわけもない。
それでもやはり、作り手として良いものをつくりたいと思う気持ちは変わらないと思っている。負け惜しみにならないよう精進に励みたい。
次回、石の貼りこみを紹介。

越後職人宅の庭をスライドショーで紹介