新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第133庭 玄関前の天然石乱貼り

TVで見るお笑い番組などで熱湯風呂を前にした時「絶対押すなよ」と言ったらそれは絶対押せよと言う【虚をついたフリ】というものになるらしい。押さない前提の中にもかかわらず押されドボンと熱湯に入る事になり笑いが起きるという流れだ。

若い人は上手く活用する。数人で食事に行ったとき車から降りて駐車場がアイスバーンであまりにツルツルしているので「うわ、すごい滑るから気をつけろ」と皆に言うと「と言いながら自分で転んで笑いをとる気ですね」といって一同を笑わせた。もちろん誰も転ばない、転んで痛くてさらに笑われると思えば誰しも慎重になる。結果、 重ねた注意喚起と皆の笑い声。年齢は関係ない、そういった人は人気者だ。機会があれば真似たいとは思うが如何であろうか。

天然石、割り付け
最初の工程、割り付けは石の形を合わせながら行う言わば石のパズルゲームだ。事前に打設したコンクリートの上に形の合いそうな石を選び合わせていく。多少の形は機械を使って整形を行う。探す、合わせる、切るの連続だが雨合羽さえ着ていれば降っていても問題なく出来る。
圧着貼り

階段、蹴上げ
翌日、天気が良くなりセメントを使っていよいよ貼り付け。用意した圧着モルタルを下地コンクリートにつけ、石をあてがい上からハンマーの柄などを使って叩きながら圧着させ貼りつけていく。階段部蹴上げも同様に圧着貼りを行うがタイル等の加工物と違って天然石は厚みにばらつきがありかなりの重さがある。貼り付けた後いつ下がってもおかしくないのでシンプルに硬化するまでかませ物をいれる。この日の天気予報は特に下り坂で雨が降ったせいで石が軒並みずり落ちたなんて話もあるので天気対策も含めてすべての石に一つ一つかませ 万全を期した。
ビニール養生
振り出す前に貼りきってビニールをかけた後に予報通りみぞれ。これで硬化を待ってから次の工程へ。
目地入れ&&拭き取り
仕上げになるので天気の良い日に行った。ゴム鏝を使って刷り込むように目地材を入れ、順次スポンジで拭き取っていく。目地材は軟らかく練った方が細い目地に入り易く拭き取りも楽で良いが、水を多く入れることになるので冬場は硬化に時間がかかってしまうだけでなく夜、気温がかなり下がった時などは目地材すら凍って硬化不良を起こす事もあるのでお薦めできない。つまり少ない水で固めに練った目地材を手間はかかるが何回も繰り返し刷り込み、その後固めの目地材だが綺麗に取れるまで拭き取りを行ってほしい。これで安心、枕を高くして休める。
乱貼仕上げ
これにて完成。

 

新潟の冬は何かしら降っている日が多いので天気を見定めながらの玄関前工事となった。冬と言えばインフルエンザや風邪が流行るが数日前の連休初日に熱がでて一日寝ていた。次の日には体調も良くなったが微熱があり何もしなくともTシャツが汗ばんでしまう。用心してこまめに着替えようとしたが替えのTシャツが見当たらない。一人でゴソゴソしていると家内が気づいて探してくれた。その時に家内が「ないティ~ないT~」と言いながら探すので思わず笑ってしまった。我に返った家内は「恥ずかしい」と言いながら見つけたTシャツを差し出す。更に笑っていると「誰にも言わないでね」と言って部屋をでていった。わかっていますとも、これが【虚をついたフリ】即ち「皆に言って」というやつですね。

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