新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第132庭 シンボルツリーの根回り

仕事始めにスタッフで白山様にお参りに行くのは毎年の恒例行事になっているが個人的な初詣には護国神社に行く事が多い。車で向かい少し離れた海岸沿いの臨時駐車場に止めて防風林の中、縫うように伸びている細道を散策気取りで歩く。無数に伸びたクロマツの枝が降るものを遮ってくれているので尚良い。参道は人こそ多いが大きな門のような遮蔽物は無く見通しが良いので清々しい気持ちで手を合わせられる。護国神社は殉国の戦没者を祀る慰霊祭を行った事に始まるらしい。去年は日本上空にミサイルが発射されたと速報で流された事もあった。戌年は平和と健康を願う。
門柱
前回、画像左にある門柱の建て込みを題材にした。今回は右上に写っているシンボルツリーの植え込みの様子を紹介させていただく。
園路貼りこみ
まずは玄関、掃き出しの窓、勝手口通路を結ぶ園路の大判タイプの石貼りから始めた。下地には転圧した砕石、その上のコンクリート内部にはワイヤーメッシュを入れている。ここから駆け足が始まる。コンクリートが軟らかい内に接着モルタルをつけて石を貼っていく。一般的にはコンクリート硬化後接着モルタルを使って貼っていくのが通例だが固まる前に圧着貼り付けを行えればコンクリートと接着モルタルは同じセメント系なので融合して一体化させる事ができる。即ち厚みの増した一枚岩となる。しかし限定的な側面もある。ある一定の枚数・㎡数になると硬化スピードに手が追い付かず先にコンクリートが固まってしまうので少ない枚数・㎡数の時だけの役得となる。
植栽
石の貼りこみを終えていよいよ植栽。
ガーデン用石材

根回り石組み
シンボルツリー植え込み後、根の周りに20cm前後の自然石を順に並べる。石と石の接合部は凹凸を合わせる様にすると見栄えが良く隙間が目立たなくなり、土の流出が少ない土留めとして機能する。
下草
自然石を1周り並べ終わったら上に二周目の石を組んで積み上げていく。一周目は側面だけ気にしていればよかったが2段目以降は下の石との組み合わせも見ながらとなる。組み方一つで仕上がりが変わるので安易にできない重要な工程となる。業界が違えども多くの仕事・作業がある中で、大変だ面倒と思うか腕の見せ所と思うかで歩む道が変わってくると親方に何度も言われたが、思い返せばいささか前の話になった。
組み上げ途中に小さな空間を空けて下草をあしらう。ゴツゴツしたロック調の石の中に紛れて 愛嬌のある下草を入れてメリハリのある仕上げを目指す。
レンガチップ

完成1

完成2
奥部分に防草シート・レンガチップを敷いて完成。 メインにすわるシンボルツリーは落葉樹のジューンベリー。今時期は葉が落ちて少し寂しいが春には白い花を咲かせ6月には名前のとおり結実もする。よく植えてはいるが実を食べたことはないと言うのが正直な所だが甘く癖のない実は生食にも良くジャムにも適していると聞く。花・実・紅葉と季節が楽しめる樹木と言える。
楽観的な性格が良くないのだろう。当方の言う「○○の予定」は失敗の元と家内によく注意されるが健康の願掛けは神頼みで終わらず自身でもしっかり取り組みたい。健康診断で食べ過ぎ注意が出ている。ジューンベリーの実ではないが甘いものや糖を含む穀物も制限した方が良いらしい。甘党には悲報ともとれる。しかし、気にしすぎたとしてどうなるものでもない。来春の新元号に変わる頃には桜を咲かせている予定。結局いつもの失敗パターン?
危ぶむなかれ、ここまで記せば家内がきっと注意してくれる。

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