新潟の小さな外構店が本気で目指す日本一の仕事への道のり!第130 庭 植栽囲い

カレンダーを見ると11月23日は勤労感謝の日とある。元は五穀豊穣を祝う収穫祭だったと聞く。今年は新之助が販売されスーパーマーケット等で賑わいを見せている。しかし、新しいものに飛びつけない性格が売り場を遠ざける、しっかりしていると言えば聞こえは良いが家内からは好まれていない。
新潟県人の幸運。新之助のおすそ分けをもらった。23日に合わせたかったが瑞々しい新米を寝かせておくのは忍びない。食いしん坊の腹がうずくのに任せ早めに炊いて頂いた。もちもちした食感に舌鼓。県外ではなかなか手に入らないと親せき伝いに聞いた。知名度の高さに驚く。若いころ県外で新潟出身と伝えた時に「新潟のお米って本当に美味しいね」と言われた嬉しさを思い出した。
植栽囲い工事前
画像、手前側と奥側の石を使った舗装工事は事前に済ませてある。今回は上下に挟まれたその中央のスペース、植栽の囲いに300真四角の敷石を使う。通常囲いと言うとレンガやブロックなどで花壇風に立ち上げをつくる事を連想される方も多いと思うが高さはフラットのまま平板型の敷石でスッキリした形で仕上げていく。しかしスッキリした分、堤防の役割が弱い。大雨などで植木根回りの土が崩れやすい事も想定されるので植え込み後ちょっとした土留めを考えている。
下地モルタル
平板の敷設個所にモルタルを均し下地をつくっておく。モルタルは平滑に均す事によって平板敷設時のガタツキが無くなり修正等の無駄な時間をかけずに進ませる事ができるので水糸をはって均一に均す。下地は所詮下地なので決して表に出る事はない、言わば裏方だ。しかし、工事だけでなく料理もおそらく化粧も下地を疎かにして良い結果に繋がる事は無いのではなかろうか。土台となるベースに手間を省かずしっかり行う事によって先々の工程を円滑に進める様にしたい。
囲い敷石
白い擬木の敷石、コンクリート製。
敷石貼り付け
仕上がりの高さ・位置に合わせた水糸に合わせて敷石を貼りこむ。ゴムハンマーで軽く叩き微調整を行う。画像、敷石の向こう側ジャバラ状の白い管は植栽ライトアップ用の電線管を事前に地中埋設したものになる。初めに説明すれば良かったが最初の画像確認時、分かりずらく思えたので中盤での解説とさせてもらった。
敷石側抑え
貼り付け後、端部をモルタルで押さえ固定し敷石完成。
元肥
敷石内側が植栽、外側は芝貼りで仕上げる。しかし植栽時期にズレがあるのでここで一時中断。植栽は後日行う事となった。
天気が良かったので一つだけ。植栽スペースを深めに掘削、元肥として固形肥料だけ事前に入れておいた。肥料やけするので地表近くの根の周辺には入れたくない。しかし雨降り時に深い掘削は難しくなるので穴掘り日和のうちに行っておく事にした。
土均し
植栽時にスムーズに行えるように元肥を入れた穴には植木の根回りに適した土で埋め戻しを施す。
完成1
画像右手側が車庫となっており水がたまらない様に勾配を設けたコンクリートで仕上がっている。必然的に今回工事した隣接スペースもコンクリートに合わせた同勾配にする形になっている。御覧の通り画像奥側が高地、手前側が低地となっている。冒頭にも記載したが植栽の根回りの土が雨などで崩れない様に土留めと高低差で立体感を出すため、組み石に兼任役を担ってもらった。
完成2
組んだ石の隙間や空いたスペースに下草や宿根草をあしらって完成。
カレンダーを見て勤労感謝の日の次に師走の文字が目に留まった。もう今年もあと約一か月と思うと、振り返る時にだけ感じる時間の流れの速さや12分の11を無事過ごした到達感、はたまた今年中となっているものに対しての残り時間に対する焦り等、様々な思惑がよぎる。中でも「今年中」がとりわけドキリと胸をうずかせる。来月を迎えれば師走の文字ではないがバタバタと走って過ごす事になりそうだ。
「穏やかな年の瀬」と聞くと何と品の良い響きであろうかと思う。しかし、若いころと変わったのは休みより休み前の方が幸福を感じる。つまり現実(休み)を体感するより多少の不自由を感じながら想像や空想をして楽しく感じる事もあるようだ。来月はバタバタとしながらもマッチを擦る様に憧れを募らせていく。マッチ売りの中年では童話にならないが、まあ大目に見て頂きたい。


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